路面電車(ろめんでんしゃ)とは|1.5mの例外と優先
更新: 2026-10
路面電車(ろめんでんしゃ/romen densha)は、道路上のレールを走る電車です。法律上は「車両」に含まれず、交差点での優先や追越しの方法などで車とは別のルールがあります。試験でよく出るのは、停留所で止まっている路面電車の後ろでは原則停止し、安全地帯があるか、乗り降りする人がいなくて1.5メートル以上離れられるときだけ徐行で進める、というルールです。
法令上の定義と「車両」との違い
道路交通法2条1項13号は、路面電車を「レールにより運転する車」と定めています。一方、同項8号の「車両」は自動車・原動機付自転車・軽車両・トロリーバスで、路面電車は入っていません。車両と路面電車をまとめた言葉が「車両等」です(同項17号)。
このため、問題文が「車両は」なのか「車両等は」なのかで、路面電車が含まれるかが変わります。たとえば黄色の矢印信号は路面電車だけに向けた信号で、車は進めません(道路交通法施行令2条)。
停車中の路面電車に追いついたとき
乗客の乗り降りのために止まっている路面電車に追いついたら、乗り降りが終わり、降りた人が路面電車の左側を横断し終えるまで、路面電車の後方で停止します(道路交通法31条)。
| 状況 | できること |
|---|---|
| 原則 | 路面電車の後方で停止して待つ |
| 安全地帯がある | 徐行して左側を通過できる |
| 安全地帯はないが、乗り降りする人がいなくて、路面電車との間に1.5m以上の間隔がとれる | 徐行して左側を通過できる |
| 乗り降りする人がいる・1.5m未満 | 停止 |
軌道敷・追越し・交差点のルール
レールが敷かれた部分(軌道敷/きどうしき)は、右左折・横断・転回で横切るときや危険防止のためやむを得ないときなどを除き、車は通行できません。「軌道敷内通行可」の標識で認められた自動車などは通れますが、後ろから路面電車が来たら速やかに軌道敷の外に出るか、十分な距離を保ちます(同法21条)。
路面電車を追い越すときは、その左側を通行します。ただし軌道が道路の左端に寄って設けられているときは別です(同法28条3項)。普通の車を追い越すときは右側なので、逆になる点が狙われます。
信号機などのない交差点では、車は左方から来る車と、交差道路を通行する路面電車の進行を妨げてはいけません(同法36条1項)。つまり路面電車は、右から来ても左から来ても優先です(優先道路などの場合を除く)。
知識確認での出題のされ方とひっかけ
数字(1.5m)と左右の入れ替えがひっかけの中心です。
- 「乗り降りする人がなく安全地帯もないが、1.5m以上の間隔がとれるので徐行して進んだ」→ ○
- 「安全地帯がない停留所で、1m空いていれば徐行して通過できる」→ ×(1.5m以上が必要)
- 「信号のない同じ道幅の交差点で、路面電車が右から来たので、左方優先で自分が先に進む」→ ×(路面電車が優先)
- 「黄色の矢印信号では車も矢印の方向に進める」→ ×(路面電車のための信号)
- 「路面電車は右側から追い越す」→ ×(原則は左側)
駐停車との関係と似た用語
軌道敷内は駐停車禁止です。路面電車の停留所の標示板(標示柱)から10メートル以内も、運行時間中は駐停車禁止です(同法44条)。
安全地帯(あんぜんちたい)は、路面電車に乗り降りする人や横断する歩行者の安全のために道路に設けられた島状の施設などです(同法2条1項6号)。車は安全地帯に入れず、歩行者がいる安全地帯のそばは徐行します。
この用語が出る練習問題
よくある質問
Q. 路面電車は「車両」に含まれますか?
A. 含まれません。車両と路面電車をあわせて「車両等」といいます。
Q. 停留所の路面電車の横を通れるのはどんなときですか?
A. 安全地帯があるとき、または乗り降りする人がいなくて1.5メートル以上の間隔がとれるときに、徐行して通れます。
Q. 路面電車はどちら側から追い越しますか?
A. 原則として左側です。軌道が道路の左端に寄っているときは例外です。