原動機付自転車(げんどうきつきじてんしゃ)とは|新基準原付
更新: 2026-10
原動機付自転車(げんどうきつきじてんしゃ/gendōki-tsuki jitensha、略して原付/げんつき)は、法律上、一般原動機付自転車と特定小型原動機付自転車の2つに分かれます。試験で「原付」と書かれていれば一般原動機付自転車のことで、法定最高速度は30km/h、交通整理のある片側3車線以上の交差点などでは二段階右折、高速道路は通行できません。2025年4月からは、125cc以下で最高出力4.0kW以下の二輪車も原付免許で運転できるようになりました。
法令上の定義と2つの区分
道路交通法2条1項10号は、原動機付自転車を、原動機を用い、レールや架線によらないで運転する車のうち、イ(内閣府令で定める大きさ以下の総排気量または定格出力の原動機を用いる車)とロ(自転車道で他の車の妨げにならず、運転に高い技能を要しない車として内閣府令の基準に当たる車)に当たるものと定めています。イが一般原動機付自転車、ロが特定小型原動機付自転車です(18条1項・17条3項)。
| 区分 | 基準(二輪の場合) | 免許 |
|---|---|---|
| 一般原動機付自転車(従来の原付) | 総排気量50cc以下、または定格出力0.60kW以下 | 原付免許・普通免許など |
| 一般原動機付自転車(新基準原付・2025年4月1日から) | 総排気量125cc以下で、最高出力4.0kW以下 | 原付免許・普通免許など |
| 特定小型原動機付自転車(電動キックボードなど) | 長さ190cm・幅60cm以下、定格出力0.60kW以下の電動機、20km/hを超える速度が出せない、AT、最高速度表示灯あり | 不要(16歳未満は運転禁止) |
新基準原付(2025年4月から)
道路交通法施行規則1条の2の改正により、二輪のもののうち構造上出せる最高出力が4.0kW以下の原動機を持つものは、総排気量125cc以下まで一般原動機付自転車に含まれるようになりました(警察庁は令和7年4月1日からと案内しています)。原付免許で運転できます。
125cc以下でも最高出力が4.0kWを超えるものは一般原動機付自転車ではなく、普通自動二輪車の免許が必要です。新基準原付も法律上は一般原動機付自転車なので、30km/h・二段階右折・二人乗り禁止などのルールは従来の原付と同じです。
一般原動機付自転車の主なルール
新基準原付を含む一般原動機付自転車には、次のルールが適用されます。
| 項目 | ルール | 根拠 |
|---|---|---|
| 法定最高速度 | 30km/h(それより高い速度が標識で指定されていても30km/h) | 施行令11条 |
| 右折 | 交通整理のある交差点で、二段階の標識がある場合・車両通行帯が3以上の場合は二段階右折 | 34条5項 |
| ヘルメット | 着用義務 | 71条の4第2項 |
| 二人乗り | できない | 教則 |
| 高速道路 | 高速自動車国道・自動車専用道路は通行できない | 教則 |
| 自賠責保険 | 加入していなければ運転できない | 教則 |
特定小型原動機付自転車のポイント
電動キックボードなどの特定小型原動機付自転車は、運転免許は不要ですが、16歳未満は運転できず、16歳未満の人に貸すこともできません(64条の2)。ヘルメットは努力義務です(71条の4第3項)。右折は自転車と同じく、いつも左端に寄って交差点の側端に沿って進みます(34条3項)。
最高速度表示灯を点滅させ、6km/hを超える速度が出せない状態などの要件を満たすもの(特例特定小型原動機付自転車)は、標識で認められた歩道を通行できます。自賠責保険への加入も必要です(教則)。
知識確認での出題のされ方とひっかけ
「原付」と「自動二輪車」、「一般原付」と「特定小型原付」の主語のすり替えが典型です。なお2026年9月1日からは、中央線などのない生活道路では自動車の法定速度も30km/hになりました。
- 「原付の法定最高速度は30km/h」→ ○
- 「標識で40km/hが指定された道路では、原付も40km/hまで出せる」→ ×
- 「大型自動二輪車の法定最高速度は30km/h」→ ×(自動二輪車は自動車。一般道では60km/hなど)
- 「前の車が原付を追い越そうとしているときにその車を追い越すのは二重追越し」→ ×(二重追越しは前の車が自動車を追い越す場合)
- 「普通免許で原付を運転できる」→ ○
この用語が出る練習問題
- この標識がある道路は、自動車も原動機付自転車も軽車両も通行できない。
- 路線バス等の「専用通行帯」は、小型特殊自動車、原動機付自転車、軽車両であっても通行してはならない。
- 「車両通行止め」の本標識に「原付を除く」という補助標識が付いている道路は、原動機付自転車も通行することができない。
- 右向きの青色矢印信号が表示されていても、二段階右折が必要な原動機付自転車と軽車両は右折を始めることができない。
- 原動機付自転車は、片側3車線以上の交差点で右折するときは、二段階右折の標識がなくても二段階右折をしなければならない。
- 前の車が原動機付自転車を追い越そうとしているときに、その車を追い越すことは、二重追い越しとして禁止されている。
- 原動機付自転車の法定最高速度は、時速30キロメートルである。
- 原動機付自転車は、標識により時速40キロメートルの最高速度が指定されている道路では、時速40キロメートルまで出すことができる。
- 一般原動機付自転車も、自動車損害賠償責任保険または責任共済に加入していなければ、運転してはならない。
よくある質問
Q. 普通免許で125ccのバイクに乗れますか?
A. 最高出力4.0kW以下の新基準原付なら一般原動機付自転車なので運転できます。4.0kWを超えるものは普通自動二輪車で、普通二輪免許が必要です。
Q. 電動キックボードに免許はいりますか?
A. 特定小型原動機付自転車の基準に当たるものなら不要です。ただし16歳未満は運転できません。
Q. 試験の「原付」はどちらの意味ですか?
A. 教則の略称では「原付」は一般原動機付自転車、「特定原付」は特定小型原動機付自転車です。