日本の優先関係まとめ|交差点・歩行者・緊急車両の譲り方
更新: 2026-10
優先関係の問題は「誰が優先か」と「一時停止か徐行か」の2点に集約されます。信号のない交差点は「優先道路 → 明らかに広い道路 → 左方の車」の順、右折車は直進・左折車に譲ります。歩行者や子供、緊急自動車への対応は、場面ごとに一時停止と徐行が決まっているので、表で覚えるのが近道です。
信号のない交差点の優先順位
交通整理(信号機や警察官)が行われていない交差点では、次の順で判断します(道路交通法36条)。優先道路の標識がなくても、交差点の中まで中央線や車両通行帯が引かれている道路は優先道路です。
優先道路や明らかに広い道路に入るときは、徐行して相手の進行を妨げないようにします。「一時停止」の標識がある場合は、停止線の直前で止まったうえで交差道路の車に譲ります。
| 順位 | 優先される側 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1 | 優先道路を通行する車 | 標識がある道路と、交差点内まで中央線・車両通行帯が続く道路 |
| 2 | 幅が明らかに広い道路の車 | 狭い側は徐行して譲る |
| 3 | 道幅が同じくらいなら左方から来る車 | 右方の車ではない |
| 別枠 | 路面電車 | 左右どちらから来ても車より優先 |
| 交差点全般 | 直進車・左折車 | 右折車は先に交差点に入っていても譲る |
横断歩道と歩行者の優先(3段階)
横断歩道に近づくときの義務は、歩行者の状況で3段階に分かれます(道路交通法38条)。自転車横断帯を渡ろうとする自転車にも同じルールが適用されます。
横断歩道の手前で止まっている車があるときは、その陰から歩行者が出てくるおそれがあるため、そばを通って前に出る前に一時停止します。横断歩道がない交差点やその近くでも、横断している歩行者の通行を妨げてはいけません。
| 歩行者の状況 | 義務 |
|---|---|
| 横断する人が明らかにいない | そのまま進める |
| いるかいないか明らかでない | 横断歩道の手前で停止できる速度に落とす |
| 渡っている・渡ろうとしている人がいる | 横断歩道の直前で一時停止して道を譲る(徐行では不十分) |
| 横断歩道の手前に停止車両がある | そのそばを通って前に出る前に一時停止 |
一時停止か徐行か(場面別)
「必ず一時停止」と書かれた問題は×になることが多い分野です。義務の強さを場面ごとに確認しましょう。
| 場面 | 義務 |
|---|---|
| 歩行者のそばを通る | 安全な間隔をあける。とれなければ徐行 |
| 一人で歩いている子供のそばを通る | 一時停止か徐行 |
| つえを持った高齢者など通行に支障のある人 | 一時停止か徐行 |
| 止まっている通学・通園バスのそばを通る | 徐行して安全を確かめる |
| 歩行者がいる安全地帯のそばを通る | 徐行 |
| 横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいる | 一時停止 |
緊急自動車への譲り方
緊急自動車が近づいてきたときの対応は、場所によって違います(道路交通法40条)。一方通行の道路で左に寄るとかえって妨げになるときは、右側に寄ります。
| 場所 | やること |
|---|---|
| 交差点やその付近 | 交差点を避け、道路の左側に寄って一時停止 |
| それ以外の場所 | 道路の左側に寄って進路を譲る(一時停止の義務はない) |
| 一方通行の道路で左に寄ると妨げになる場合 | 右側に寄る |
バス・路面電車・坂道・マーク車
人や車の種類によって「優先」の中身が違います。数字が出るのは路面電車の1.5メートルです。
- 停留所で発進の合図をした路線バス: 後方の車は発進を妨げない。ただし急ブレーキや急ハンドルが必要になる場合は譲らなくてよい
- 停止中の路面電車: 原則は後方で停止。安全地帯があるとき、または乗り降りする人がなく1.5メートル以上の間隔がとれるときは徐行して進める
- 行き違えない狭い坂道: 下りの車が上りの車に譲る。近くに待避所があれば、上りの車でも待避所に入って待つ
- 前方に駐車車両などの障害物がある: 障害物がある側の車が一時停止か減速をして、対向車に譲る
- 初心者マーク・高齢者マークなどの車: 禁止されるのは幅寄せと、必要な車間距離がとれなくなる割り込み(危険防止のためやむを得ない場合を除く)。追越し・追抜きは禁止されていない
間違えやすい型のまとめ
優先関係の×問題は、次のどれかに当てはまることがほとんどです。
- 義務の格上げ: 歩行者のそば・通学バス・安全地帯は「徐行」なのに「必ず一時停止」とする
- 義務の格下げ: 横断歩道を渡ろうとする歩行者には「徐行」ではなく「一時停止」
- 左右の入れ替え: 同じ幅の交差点で優先されるのは「左方」の車
- 例外の無視: 路面電車は左右に関係なく優先。待避所があれば上りの車も譲る
- 場所の取り違え: 緊急自動車に一時停止まで必要なのは交差点やその付近だけ
- 「いかなる場合でも」: 路線バスの発進も、急ブレーキが必要なら譲らなくてよい
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この分野の練習問題
- 横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいるときは、徐行して歩行者に道を譲ればよい。
- 横断歩道に近づいたとき、渡る人がいるかいないか明らかでないときは、その手前で停止できるように速度を落として進まなければならない。
- 横断歩道の手前で停止している車があるときは、その車のそばを通って前方に出る前に、一時停止しなければならない。
- 自転車横断帯を横断しようとしている自転車があるときも、横断歩道の歩行者と同じように、その直前で一時停止して道を譲らなければならない。
- 横断歩道が設けられていない交差点やその近くを横断している歩行者がいるときは、その通行を妨げてはならない。
- 歩行者のそばを通るときは、必ず一時停止しなければならない。
- 一人で歩いている子供のそばを通るときは、警音器を鳴らして注意を促しながらそのままの速度で通過するのがよい。
- 停止中の通学・通園バスのそばを通るときは、必ず一時停止しなければならない。
- 交差点やその付近以外の場所で緊急自動車が近づいてきたときは、道路の左側に寄って一時停止しなければならない。
- 交差点やその付近で緊急自動車が近づいてきたときは、交差点を避けて道路の左側に寄り、一時停止しなければならない。
- 一方通行の道路で緊急自動車が近づいてきた場合、左側に寄るとかえって緊急自動車の妨げになるときは、右側に寄って進路を譲る。
- 交差点の中まで中央線や車両通行帯が引かれている道路は、優先道路である。
- 交通整理の行われていない交差点では、道幅に関係なく、常に左方から来る車が優先する。
- 交通整理の行われていない、道幅が同じような交差点に同時に差しかかったときは、左方から来る車に道を譲らなければならない。
- 交通整理の行われていない道幅が同じような交差点で、路面電車が右方から進行してきたときは、自分の車が左方にあたるので先に通行することができる。
- 交差点で右折しようとする車は、直進しようとする車や左折しようとする車より先に通行することができる。
- 車が行き違えないような狭い坂道では、上りの車が下りの車に道を譲るのが原則である。
- 狭い坂道で行き違うとき、近くに待避所があるときは、上りの車であっても待避所に入って道を譲る。
- 自分の進路の前方に駐車車両などの障害物があるときは、あらかじめ一時停止するか減速して、反対方向からの車に道を譲らなければならない。
- 停留所から発進の合図を出した路線バスがあるときは、後方の車はいかなる場合でも進路を譲らなければならない。
- 停止中の路面電車に乗り降りする人がなく、安全地帯もない場合で、路面電車との間に1.5メートル以上の間隔がとれるときは、徐行して進むことができる。
- 高齢者マークをつけて走行している車を、追い越したり追い抜いたりしてはならない。
よくある質問
Q. 信号のない同じ幅の交差点で、右から来た車と同時に着いたら?
A. 左方から来る車が優先です。自分から見て相手が右から来ているなら、自分が左方にあたるので先に進めます。ただし路面電車は左右に関係なく優先です。
Q. 優先道路の標識がない道路でも優先道路になりますか?
A. なります。交差点の中まで中央線や車両通行帯が引かれている道路は優先道路です。
Q. 交差点ではない場所で救急車が来たら止まる必要がありますか?
A. 道路の左側に寄って進路を譲れば足り、一時停止の義務はありません。交差点やその付近では、交差点を避けて左側に寄り一時停止します。
Q. 高齢者マークの車を追い越してもいいですか?
A. 追越し・追抜きは禁止されていません。禁止されているのは幅寄せと、必要な車間距離がとれなくなる割り込みです。