Gaimen本番と同じ50問の模試で知識確認対策

空走距離・制動距離・停止距離の違い|定義と速度の関係

更新: 2026-10

停止距離=空走距離+制動距離です。空走距離は危険を感じてからブレーキが効き始めるまでに走る距離、制動距離はブレーキが効き始めてから止まるまでの距離。疲れていると長くなるのは空走距離、雨の路面や重い荷物で長くなるのは制動距離で、制動距離は速度の2乗に比例します。

空走距離と制動距離の比較表

警察庁の「交通の方法に関する教則」は、車が止まるまでには「運転者が危険を感じてからブレーキを踏み、ブレーキが実際に効き始めるまでの間に車が走る距離(空走距離)」と「ブレーキが効き始めてから車が停止するまでの距離(制動距離)」とを合わせた距離(停止距離)が必要だと書いています。

つまり3つの距離は「起点と終点」で区別します。空走距離は運転者側の時間、制動距離は車と路面の側の性能で決まる、と覚えると、何で長くなるかの問題にも答えられます。

項目空走距離(くうそうきょり)制動距離(せいどうきょり)
始まり運転者が危険を感じたときブレーキが実際に効き始めたとき
終わりブレーキが実際に効き始めたとき車が停止したとき
主に何で決まるか運転者が認知・判断してブレーキを踏むまでの時間タイヤと路面の摩擦、車の重さ
教則が挙げる長くなる例運転者が疲れているとき雨にぬれた道路、重い荷物を積んでいるとき
速度との関係速度が上がるほど長くなる(反応時間が同じなら速度に比例)速度の2乗に比例(2倍で4倍)
停止距離との関係停止距離の前半停止距離の後半

停止距離は2つの足し算

停止距離は、危険を感じた瞬間から車が完全に止まるまでの全体です。知識確認でいちばん多いのは、起点をすり替える問題です。「ブレーキが効き始めてから止まるまで」は制動距離、「危険を感じてから効き始めるまで」は空走距離で、どちらか一方だけを停止距離と呼ぶ文は誤りです。

空走距離の起点は「ブレーキを踏んだとき」ではなく「危険を感じたとき」です。危険に気づいてから足をブレーキに移して踏み込むまでの間も、車は速度を落とさずに進んでいます。

実際の問題: 「停止距離とは、ブレーキが効き始めてから車が停止するまでの距離のことである。」→ 答えは ×(それは制動距離)。

  • 空走距離: 危険を感じる → ブレーキが効き始める
  • 制動距離: ブレーキが効き始める → 停止
  • 停止距離: 危険を感じる → 停止(空走距離+制動距離)

速度との関係(制動距離は2乗)

教則は「制動距離、遠心力、衝撃力などは、いずれも速度の2乗に比例して大きくなります」とし、速度が2倍になれば制動距離は2倍ではなく4倍になると明記しています。2乗なので、3倍なら9倍です。

空走距離は、反応にかかる時間が同じなら、その間に進む距離は速度に比例して延びます。速度を上げると、空走距離も制動距離も長くなり、特に制動距離が大きく延びるため、停止距離全体が急に長くなります。

教則は衝撃力の例として、時速60kmでコンクリートの壁に激突すると、約14メートルの高さ(ビルの5階程度)から落ちたのと同じ程度の衝撃を受けると説明しています。

実際の問題: 「速度が2倍になると、制動距離もおよそ2倍になる。」→ 答えは ×(約4倍)。

速度制動距離(元の何倍か)空走距離(反応時間が同じ場合)
1倍1倍1倍
2倍約4倍約2倍
3倍約9倍約3倍

どの条件で、どの距離が長くなるか

「何が原因で、どれが長くなるか」の組み合わせを入れ替える問題がよく出ます。運転者の状態は空走距離、路面・タイヤ・荷物は制動距離、と分けて考えます。

教則は、路面が雨にぬれ、タイヤがすり減っている場合の停止距離は、乾燥した路面でタイヤの状態が良い場合に比べて2倍程度に延びることがあるとしています。下り坂も加速がつき停止距離が長くなるので、車間距離を広くとります。

実際の問題: 「路面が雨に濡れ、タイヤがすり減っている場合、空走距離と制動距離はどちらも2倍以上長くなる。」→ 答えは ×。路面やタイヤの状態が影響するのは制動距離で、空走距離は運転者の反応時間で決まります。

条件長くなる距離根拠・ポイント
運転者が疲れている空走距離危険を認知して判断するまでに時間がかかる(教則)
酒を飲んでいる空走距離反応が遅れる。そもそも酒気を帯びての運転は禁止
雨にぬれた路面制動距離タイヤと路面の摩擦抵抗が小さくなる(教則)
重い荷物を積んでいる制動距離教則が例示
ぬれた路面+すり減ったタイヤ停止距離が2倍程度に乾燥路面・良いタイヤとの比較(教則)
下り坂停止距離加速がつく(教則)
速度が上がる両方(制動距離は2乗)2倍で制動距離は約4倍

車間距離の目安(教則の数字)

停止距離を考えて、前の車が急に止まっても追突しない車間距離をとることが求められます(道路交通法第26条、教則)。教則は高速道路について、路面が乾燥しタイヤが新しい場合、時速100kmでは約100メートル、時速80kmでは約80メートルの車間距離が必要とし、路面が雨にぬれタイヤが減っている場合はこの約2倍程度が必要となることがあるとしています。

雨の日は晴れの日より速度を落とし、車間距離を十分とるよう教則は求めています。大型・中型・準中型自動車は運転席が高く、車間距離が実際より長く感じられて短くなりやすい、という注意もあります。

ひっかけのまとめと練習

問題文に「空走」「制動」「停止」が出てきたら、まず起点と終点、次に原因が運転者側か路面側かを確認してください。用語の読み(くうそう・せいどう・ていし)と意味を日本語のまま覚えておくと、本番の日本語の問題文でも迷いません。

母語で読める模試で、この3つの距離が出る問題をまとめて解いておくのがおすすめです。

  • 「空走距離はブレーキを踏んでから効き始めるまでの距離」→ ×(危険を感じてから)
  • 「停止距離は制動距離と同じ」→ ×(空走距離+制動距離)
  • 「疲れていると制動距離が長くなる」→ ×(空走距離)
  • 「雨にぬれた道路では制動距離が長くなる」→ ○
  • 「速度が2倍なら制動距離は約4倍」→ ○

この用語が出る練習問題

よくある質問

Q. 停止距離と制動距離はどう違いますか?

A. 制動距離はブレーキが効き始めてから止まるまで、停止距離は危険を感じてから止まるまでの全体で、空走距離+制動距離です。

Q. 疲れていると長くなるのはどれですか?

A. 空走距離です。危険を認知して判断するまでに時間がかかるためです。路面やタイヤの状態で長くなるのは制動距離です。

Q. 速度が3倍になると制動距離は何倍ですか?

A. 速度の2乗に比例するので約9倍です。2倍なら約4倍です。

Q. 雨の日の停止距離はどのくらい延びますか?

A. 教則は、ぬれた路面ですり減ったタイヤの場合、乾燥路面で良いタイヤの場合の2倍程度に延びることがあるとしています。

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出典