通行止めと車両通行止めの違い|歩行者は通れる?
更新: 2026-10
「通行止め」は歩行者・車両・路面電車のすべての通行を禁止する標識で、「車両通行止め」は車両(自動車・原動機付自転車・軽車両など)の通行だけを禁止する標識です。つまり歩行者が通れるかどうかが一番の違いです。知識確認では、この2つと、一方向からの進入だけを禁止する「車両進入禁止」を入れ替えた×の問題がよく出ます。
法令の定義と比較表
道路標識の意味は「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」(道路標識令)の別表第一で決まっています。規制標識の「通行止め」(301)は「歩行者等、車両並びに路面電車の通行を禁止すること」、「車両通行止め」(302)は「車両の通行を禁止すること」です。道路交通法8条1項は、道路標識等で通行を禁止された道路を通行してはならないと定めています。
見た目はどちらも白地に赤い斜めの帯と赤いわくですが、「通行止め」には青い文字で「通行止」と書かれ、「車両通行止め」には文字がありません(教則 付表3)。文字があれば人も通れない、と覚えると区別しやすくなります。
| 項目 | 通行止め(つうこうどめ) | 車両通行止め(しゃりょうつうこうどめ) |
|---|---|---|
| 禁止される対象 | 歩行者・車両・路面電車のすべて | 車両だけ |
| 見た目 | 赤い斜めの帯とわく+青い文字「通行止」 | 赤い斜めの帯とわく(文字なし) |
| 歩行者 | 通れない | 通れる |
| 自動車・原付 | 通れない | 通れない |
| 自転車などの軽車両 | 通れない | 通れない |
| 路面電車 | 通れない | 禁止の対象外(車両に含まれない) |
| 自転車を押して歩く人 | 通れない(歩行者も禁止) | 通れる(歩行者として扱われる) |
「車両」に入るもの:自転車も原付も通れない
道路交通法2条1項8号は、車両を「自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバス」と定めています。軽車両には自転車や荷車が入ります。そのため「車両通行止め」の道路は、自動車だけでなく原付も自転車も通れません。
母語で「車」と訳すと自動車だけを思い浮かべがちですが、試験の「車両」はもっと広い言葉です。一方、路面電車は車両に含まれないので、「車両通行止め」の禁止の対象外です。
反対に、自転車や二輪車を押して歩いている人は、法律上は歩行者として扱われます(2条3項)。車両通行止めの道路は、降りて押して歩けば通行できますが、通行止めの道路は歩行者も通れないので押しても通れません。
もう1つの似た標識:車両進入禁止
赤い円に白い横棒の「車両進入禁止」(303)は、一方通行の道路で、禁止されている方向に向かって車両が入ることを禁止する標識です。主に一方通行の出口に立っています。
禁止されるのは標識が向いている側からの進入だけで、反対側からは通行できます。「どちらの方向からも入れない」のは車両通行止めで、車両進入禁止ではありません。
- 通行止め:誰も(歩行者・車両・路面電車)通れない
- 車両通行止め:車両はどちらの方向からも通れない。歩行者は通れる
- 車両進入禁止:標識のある側から車両が入れないだけ。反対側からは通れる
補助標識「〜を除く」と歩行者用道路
本標識の下に補助標識が付いていると、規制の対象や時間が変わります。たとえば「車両通行止め」に「原付を除く」とあれば、原動機付自転車は通行できます。知識確認ではこの読み違いも出題されます。
また、歩行者の安全のために車両の通行が禁止されている道路(歩行者用道路)を、警察署長の許可を受けたり、禁止の対象から外されていたりして通行する車両は、特に歩行者に注意して徐行しなければなりません(9条)。
車両は、車庫に出入りするためなど政令で定めるやむを得ない理由があり、警察署長の許可を受けたときは、通行が禁止された道路を通行できます(8条2項、施行令6条)。許可を受けた運転者は許可証を携帯します。
間違えやすい出題例と答え
どれも標識のイラストつきで出る問題です。標識の名前を取り違えると答えが逆になります。
例1(通行止めの標識)「この標識がある道路は、車は通行できないが歩行者は通行できる。」答えは×。通行止めは歩行者・車・路面電車のすべての通行を禁止します。車だけが通れないのは車両通行止めです。
例2(車両通行止めの標識)「この標識がある道路は、自動車も原動機付自転車も軽車両も通行できない。」答えは○。車両には原付や自転車などの軽車両も含まれます。
例3(車両進入禁止の標識)「この標識がある道路には、どちらの方向からも車は入ることができない。」答えは×。禁止されるのは標識が向いている方向からの進入だけです。
例4「『車両通行止め』の本標識に『原付を除く』という補助標識が付いている道路は、原動機付自転車も通行することができない。」答えは×。「〜を除く」はその車種を規制から外す意味です。
母語で標識の問題を練習する
通行止め・車両通行止め・車両進入禁止は、イラストを見て名前を言えるかで差がつきます。menkyopassの外免切替ドリルでは、標識の問題をベトナム語・英語・中国語・日本語の解説つきで練習できます(模試1回目と3分野は無料、全問は¥2,980の買い切り)。
この用語が出る練習問題
よくある質問
Q. 「通行止め」の道路を歩いて通ってもいいですか?
A. いいえ。通行止めは歩行者・車両・路面電車のすべての通行を禁止します。歩いて通れるのは「車両通行止め」の道路です。
Q. 車両通行止めの道路を自転車で通れますか?
A. 乗ったままでは通れません。自転車は軽車両で車両に含まれます。降りて押して歩けば歩行者として扱われるので通行できます。
Q. 車両進入禁止の道路から出ていくことはできますか?
A. できます。車両進入禁止は、一方通行の出口などで標識のある側から入ることだけを禁止します。反対側から来て、その道路を出ていくことは禁止されていません。
Q. 通行止めの標識と車両通行止めの標識はどう見分けますか?
A. どちらも赤い斜めの帯とわくですが、通行止めには青い文字で「通行止」と書かれ、車両通行止めには文字がありません。