ウクライナの免許から日本の免許へ|書類と避難民の特例
更新: 2026-10
ウクライナは試験免除の国ではないため、書類審査のあと知識確認と技能確認の両方を受けます。東京(警視庁)の国別一覧にウクライナの個別の欄はなく、共通の書類で申請します。ウクライナから避難した人は、免許証・翻訳文・滞在期間の証明を持っていなくても、出入国在留管理庁の書面を見せて申告すれば代わりにできます(警視庁、2026年10月確認)。
ウクライナ免許は「書類審査+知識確認+技能確認」
試験免除の対象は韓国やヨーロッパの一部の国など29か国等だけで、ウクライナは含まれません。知識確認(50問・○×式・30分、45問以上で合格)と技能確認(100点中70点以上で合格)の両方に合格する必要があります。
共通の条件は、①ウクライナの免許が有効であること、②取得後にウクライナに通算3か月以上いたこと、③日本で住民登録をしていて、特定事項入りの住民票の写し(6か月以内・マイナンバーなし)を出せること、です。短期滞在の在留資格では申請できません。東京では、免除国以外の免許は1回に申請できる種類が原則1種類です。
東京では共通の書類で申請
警視庁の「国別必要書類一覧」(令和8年8月現在)には、ウクライナの個別の欄はありません。ただし警視庁は、一覧以外にも書類審査で別の書類を求めることがあるとしています。
警視庁は、電子免許証だけでは切り替えられず、カード型か紙の免許証の原本が必要としています。スマートフォンの電子免許証しか手元にない人は注意してください(避難民の特例は次の項目)。
| 書類(東京の例) | ポイント |
|---|---|
| ウクライナの運転免許証(原本) | カード型か紙の原本。期限切れの古い免許もあれば持参 |
| 日本語の翻訳文 | JAF・大使館など認められた作成者のもの |
| パスポート(古いものも全部) | 取得後にウクライナに通算3か月以上いたことの確認 |
| 住民票の写し | 特定事項入り・6か月以内・マイナンバーなし |
| 申請用写真 | 縦3cm×横2.4cm。種類ごとに1枚 |
| 取得日を示す書類 | 免許証に初回取得日がない場合、2種類以上ある場合 |
避難民の特例:書類がなくても申請できる
警視庁によると、ウクライナから避難した人で、ウクライナの運転免許証・その日本語の翻訳文・滞在期間を証明する書類を持っていない場合は、出入国在留管理庁が発行した「ウクライナからの避難者であることを証明する書面」を提示し、ウクライナの免許を持っていることを申告すれば、これらの書類に代えられます。ただし、免許を取った後にウクライナに通算3か月以上いた人に限られます。
出入国在留管理庁も、この手続きは運転免許証が手元にないウクライナ避難民でも申請できると案内しています。特例でも知識確認と技能確認は受けます。詳しくは住所地の都道府県警察の運転免許センターに確認してください。
| 書類 | 通常 | 書類を持っていない避難民(警視庁) |
|---|---|---|
| ウクライナの運転免許証 | 原本が必要 | 入管の書面の提示と、免許を持っている旨の申告で代えられる |
| 日本語の翻訳文 | 必要 | 同上 |
| 滞在期間を証明する書類 | 必要 | 同上(取得後3か月以上の滞在が条件なのは同じ) |
| 住民票の写し・写真など | 必要 | 必要 |
翻訳文と取得日の証明
翻訳文は自分で訳したものは使えません。警視庁が認める作成者には、免許を取った国の駐日大使館や JAF などがあります。JAFの翻訳文は切替用6,600円で、平均5〜10営業日です(Web申請のみ・日本国内から)。JAFは、免許証によっては翻訳文を発行できない場合があるとしています。
免許証に取得日(初回取得日)が書かれていない場合は、それを証明する書類が必要です。車とバイクなど2種類以上の免許を持つ人は、それぞれの取得日がわかる書類を用意します。埼玉県警は、外国で取った証明書には発行国の公印確認かアポスティーユが必要としています。
3か月滞在の証明と費用
取得後にウクライナに通算3か月以上いたことを、新旧すべてのパスポートの出入国スタンプで確認します。確認できない場合、警視庁は出入国記録の証明書、公共料金の請求書、在職証明、成績証明、3年以上連続の納税証明などを滞在期間証明書類として挙げています。
東京では滞在期間で、初心者マークの表示義務(通算1年)や二輪の二人乗り(一般道は通算1年、高速道路は通算3年)も判断します。
| 費用(警視庁、2026年10月確認) | 金額 |
|---|---|
| 申請手数料(普通免許) | 2,500円 |
| 申請手数料(大型・中型・準中型) | 3,900円 |
| 申請手数料(その他) | 2,800円 |
| 交付手数料 | 2,350円 |
| JAFの翻訳文(切替用) | 6,600円 |
知識確認はウクライナ語で受けられる
警視庁の知識確認は20言語に対応していて、ウクライナ語も含まれます。警察庁によると、2025年10〜12月の合格率は知識確認42.8%、技能確認13.1%でした。
技能確認は予約日からおおむね3〜4か月後で、その日まで有効な免許が必要です(警視庁)。知識確認に合格し技能確認で不合格になった場合、知識確認の日から6か月以内の再申請なら知識確認は免除されます。ウクライナは右側通行なので、左側通行の日本の右折・左折の位置は特に練習が必要です。menkyopassのウクライナ語の模試で、50問・45問合格の形式に慣れておきましょう。
よくある質問
Q. ウクライナの免許は試験免除ですか?
A. いいえ。書類審査のあと、知識確認と技能確認の両方を受けます。
Q. 避難してきて免許証を持っていません。申請できますか?
A. 警視庁では、出入国在留管理庁の避難者であることを証明する書面を提示し、免許を持っていることを申告すれば申請できます。取得後にウクライナに通算3か月以上いたことが条件です。
Q. スマートフォンの電子免許証で切り替えられますか?
A. 警視庁は電子免許証だけでは切り替えられないとしています。原本がない避難民の人は、上の特例が使えるか運転免許センターに確認してください。
Q. ウクライナ語で知識確認を受けられますか?
A. はい。警視庁の知識確認は20言語に対応しており、ウクライナ語も含まれます。
関連する記事
出典
- 警察庁 丙運発第59号(令和8年1月8日)別添「外国免許等関係事務取扱い要領」
- 警察庁「外国で取得した免許をお持ちの方」
- 警視庁「外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替えるには」(ウクライナから避難された方の扱い・手数料。2026年9月7日更新)
- 警視庁「必要書類(共通)」PDF(電子免許証のみでは切替不可・取得日の証明)
- 警視庁「国別必要書類一覧」PDF(令和8年8月現在。ウクライナの個別欄なし)
- 警視庁「注意事項」PDF(一度に申請できる免許の種類・滞在期間)
- 警視庁「外国語により受験できる学科試験について」(20言語)
- 出入国在留管理庁「日本で自動車等を運転する方法について」(ウクライナ避難民向け)
- 埼玉県警察「国別必要書類及び滞在期間証明書類注意事項」PDF
- JAF「翻訳文の申請方法」
- 日本経済新聞「外国人の免許切り替え、筆記試験の合格率9割→4割に 25年10〜12月」(警察庁公表の報道)