停止距離の問題:空走距離+制動距離の定義と、雨・疲労で伸びるのはどっち?
停止距離の問題は、用語の定義を1行ずつ覚えていても落とします。 理由は、出題が「定義のすり替え」と「原因の入れ替え」の2種類で、 特に「疲労で伸びるのは空走か制動か」「雨で伸びるのはどちらか」を入れ替えて×を作るから。 このページでは定義を式で固定し、「何がどちらを伸ばすか」を表にします。
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定義は式で固定する
空走距離=危険を感じてからブレーキを踏み、ブレーキが効き始めるまでに走る距離。制動距離=ブレーキが効き始めてから停止するまでの距離。停止距離=空走距離+制動距離。 試験は「停止距離とは、ブレーキが効き始めてから車が停止するまでの距離のことである」(×、これは制動距離)のように、別の距離の定義を停止距離に貼り付けて出題します。「効き始めてから」という言葉が出たら制動距離、「危険を感じてから」なら空走距離です。
何がどの距離を伸ばすか
定義の次に出るのが、原因と距離の対応です。運転者の状態は空走距離、車と路面の状態は制動距離と分ければ迷いません。
| 原因 | 伸びる距離 | 理由 |
|---|---|---|
| 疲労・飲酒・わき見・考えごと | 空走距離 | 危険に気づいてからブレーキを踏むまでの反応が遅れる |
| 雨で濡れた路面・雪・凍結 | 制動距離 | タイヤと路面の摩擦が小さくなり、効き始めてから止まるまでが長くなる |
| タイヤの摩耗・空気圧の不足 | 制動距離 | タイヤのグリップが落ちる |
| 重い荷物・乗員が多い | 制動距離 | 車が重いほど止まるまでに距離がいる |
| 速度が高い | 空走距離も制動距離も | 空走距離は速度に比例、制動距離は速度の2乗に比例(2倍で約4倍) |
※ 「飲酒や疲労は制動距離には影響しないが、空走距離を長くする」は○。 「路面が雨に濡れ、タイヤがすり減っている場合、空走距離と制動距離はどちらも長くなる」は空走距離が余計なので×。 ABS(アンチロック・ブレーキ)はタイヤのロックを防ぐ装置で、空走距離を短くする効果はありません。
「速度が2倍」の型:制動距離は約4倍
制動距離は速度の2乗に比例します。速度が2倍になれば制動距離は約4倍。 「速度が2倍になると制動距離もおよそ2倍になる」は×です。 空走距離は反応時間が同じなら速度に比例して約2倍なので、停止距離全体は「2倍より大きく4倍より小さい」になります。 遠心力も速度の2乗に比例するので、カーブと速度のひっかけと同じ型です。
「車間距離」の型:停止距離と同程度以上
前の車に続いて走るときは、前の車が急停止しても追突しないだけの車間距離、つまり自分の車の停止距離と同じ程度以上が必要です。 「制動距離と同じだけあれば十分」は空走距離の分が足りないので×。 路面状態で増やす目安は、雨の日は晴れの日の2倍程度、雪道や凍結路では3倍程度。 雨の降り始めは路面のほこりや泥が浮いて特にすべりやすいので、速度を落として車間距離を多めに取ります。
「見える範囲で止まれる速度」の型:夜間・下り坂・カーブ
停止距離は、速度を決める根拠としても出題されます。夜間は前照灯で照らせる範囲しか見えないので、その範囲内で停止できる速度まで落とす必要があります。「夜間でも昼間と同じ速度で走ってよい」は×。 長い下り坂ではフットブレーキを使い続けるとフェード現象やベーパーロック現象でブレーキの効きが悪くなり、制動距離が延びます。 エンジンブレーキを併用するのはそのためです。 カーブでは手前の直線で十分に減速し、カーブの途中で急ブレーキをかけない。 どれも「止まれる距離を確保できる速度に落とす」という同じ考え方で、停止距離の式が分かっていれば理由まで説明できます。
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よくある質問
参考:学科教本の停止距離・車間距離の記載に基づく。倍率(雨2倍・雪3倍・速度2倍で約4倍)は教本で示される目安であり、実際の距離は車種や路面で変わります。
用語の1行定義は停止距離・空走距離・制動距離・車間距離、 3つの違いは空走距離・制動距離・停止距離の違いで整理しています。 速度の数字そのものの型は速度の問題のひっかけ、 夜間に見える範囲と速度の関係は夜間運転・ライトの問題へ。
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